乳歯は歯の結晶構造が未熟なため、虫歯になりやすく、進行も早いといえます。乳歯の虫歯は永久歯の歯並びやあごの成長にも深刻な影響を与えます。生えかわるからと安易に考えず、健康な永久歯のためにも大切にしましょう。

乳歯の虫歯

1)母子感染に注意

 ミュータンス菌の母子感染を極力防ぐためには、まず、母親のミュータンス菌を減らすことが大切です。お母さん自身がよく歯磨きをして、お口の中を清潔に保つよう心掛けましょう。

 また、1歳〜2歳半頃までは、口移しで食べ物を与えたり、同じスプーンを使うことを避けましょう。

2)生え始めに注意

 歯は生えて間もないときはまだ歯質が弱く、一番に虫歯になりやすい時期なので注意が必要です。

 乳歯は生後6ヶ月頃から2歳半頃までに上下合わせて20本が生えそろいます。乳歯は成熟して硬くなるのに1年半が必要なので、4歳頃までが虫歯になりやすい時期といえます。

 また、感染したミュータンス菌は乳臼歯(乳歯の奥歯)の萌出に伴い、生後15〜20ヶ月に急増するといわれています。乳臼歯が生えてきたら、ていねいに仕上げ磨きをしましょう。

3)甘い飲み物に要注意!

 乳幼児では飲み物が虫歯の原因となることが多く、特に、乳酸飲料・スポーツ(イオン)飲料・ジュース(果汁100%の飲み物も)など、甘い飲み物の与え方には相当の注意が必要です。一度、甘い飲み物の美味しさを覚えてしまうと、あげないでいるとダダをこねて、また飲ませてしまうという悪循環に陥ります。

 お子様の歯を守るために、水分補給はお茶か水にしましょう。特に、就寝前の甘い飲み物はぜったいにやめましょう!



《哺乳瓶う蝕(むし歯)》
 哺乳瓶に甘い飲み物や牛乳などを入れて、ダラダラ飲ませていると、乳歯(特に前歯)はそのうち溶けてボロボロになってしまいます。
哺乳瓶で甘い飲み物を与えたり、1歳〜1歳半を過ぎて、いつまでも哺乳瓶を使用するのはやめましょう。


哺乳瓶むし歯の例

4)規則正しい食生活を

乳幼児期の食事が強い永久歯をつくる

 離乳食から幼児期の食事は乳歯の健康を守り、これから生えてくる永久歯の歯質を強くするためにとても大切です。歯の成長過程に合わせた固さで噛む習慣を育て、手作りの味を大切に、毎日だいたい決まった時間で、偏りのない食習慣を育てましょう。

「おやつ=お菓子」ではない

 子どもは胃袋が小さいので1日3回の食事では成長に必要な栄養をとることができません。ですから、おやつはそれを補う「4回目の簡単な食事」という事になります。日頃のおやつは、おにぎり・せんべい・イモ類・果物(意外に糖分が多いので注意は必要)などがよいですよ。

 逆に、砂糖を多く含み、歯にくっつきやすいものや、長時間お口の中に入っているもの(キャラメル・ソフトキャンディー・あめ・ガム・チョコレート・ウエハース・ビスケットなど)は、なるべく避けましょう。